結婚おめでとう [北関東アルミニウム工業]
ひさしぶりに北関東アルミ工業のことから・・・
今日は、北関東アルミの福田志郎君の結婚披露宴。
http://dr-superg.blog.so-net.ne.jp/2009-05-27
Dr.Super-Gは以下のような祝辞を話しました。
福田君、ヒロミさん おめでとうございます。
そして、ご両親様 おめでとうございます。
新郎 福田君と一緒に働いている北関東アルミのDr.Super-Gです。
新郎とは、お客様へのプレゼンで同席することが多いです。
技術開発の結果を説明し、お客様に当社製品の購入を決めていただくのが仕事です。
先日、広島での新郎のプレゼンはすばらしく、あっという間に商談がまとまりました。
プレゼン。
すばらしいプレゼンって、
分かりやすく、格好いい資料作って、うまく話すことでしょうか。
いいえ、違います。
大切なのは、相手を思う心と言葉です。
新郎がヒロミさんにプロポーズしたとき、
格好よく、うまく話したでしょうか?
その場にいたので分かりませんが、
福田君の思いは、ヒロミさんの心に届いたことが今日につながりました。
私の場合、プロポーズしたときは、
胸はバクバク、
のどが口から飛び出るような感じ、
そしてひどい日本語でした。
でも、彼女の心に届きました。
ほんとうによかった。
気持ちを言葉で伝えたいですね。
毎日の暮らしで照れくさくて言い出せない「ありがとう」、「ごめんなさい」。
うまく、言葉が見つからず、気持ちが伝わらないときもあります。
でも、そんなとき、
ちょっとだけ勇気をだして、自分の心に聞いてみる。
すると、その言葉が見つかる。
伝わるかどうかなんて分からないけど、
気持ちを伝えようとするだけで何かが変わる。
これはお二人の間や家族だけでなく、
ビジネスでも同じだと思います。
先日、お二人にお祝いのバラを私たちは贈りました。
私がプロポーズの時に贈った思い出のバラです。
私たちからのメッセージは、
「今日夫婦になったのではなく、これから夫婦になる。」
これは、二人でゲゲゲの女房を見ていて思いつきました。
このドラマの主人公二人とそれを取り巻くよき人々。
本日の新郎・新婦とご列席者。
2重映しになりました。
私たちにとっては、あのバラがスタートでした。
福田君、ヒロミさん。
今日からスタートです。
すばらしい夫婦になってください。
本日はおめでとうございました。
また、このような機会をいただき、感謝しています。
ありがとうございました。
この披露宴の後、
Dr.Super-Gは、関西国際空港からアジア大捜査線に戻ったのでした。
その機中で観た映画は、
福田志郎・ヒロミ夫妻の新婚旅行の安全を願って、
今日も安全運航を!
ハゲタカ 北関東アルミ編 最終回 「受け継がれるDRSGのDNA」 [北関東アルミニウム工業]
北関東アルミの業績は上向いてきた。
自らの判断で動く。
上司の目ではなく、
お客様の目。
働くことの楽しさが実感できる環境。
そんなものが見えてきた。
そんな頃、
DRSGの携帯に2通のメールが。
科学特捜隊(SSP)タイ支部のスンギッタからだった。
「いつまで、そっち行ってんだ! ゴルフ行くぞ。早く100切らないと、人生終わっちゃうぜ。いつもプレーイング4じゃ、しょうがないだろうが・・・」
インドネシア支部のヨシンダからは、
「日本食が食べたいので、買ってきて欲しい。ボン・カレーが食いたい。永谷園のお茶漬けが食いたい。タバコは、マイルドセブンがいい。」
(マイルドセブンって、いろんなのがあるんで困るんですよね。。。以上業務連絡でした。)
帰らなくては。。。。
ウルトラマンがM78星雲に帰らなきゃいけなかったのと同様、
DRSGも帰らなくてはいけない。
かの地には、KYONも待っているのであった。
返信のメール
「これから、王と尾花でうなぎ食ってから帰る。今度のラウンドは、タマンダユとアルパインだ。ハゲタカ 北関東アルミ編の打ち上げだ。コンペの用意をお願いする。」
開店前から、王と二人で並んだ尾花。
北関東アルミでは、みんなが働いてるのに、
日本酒とうなぎの二人。
これが二人にとって最後のうなぎになるかもしれない。
尾花の帰り道
南千住の路上でチェロを弾く男。
王とDRSGは 、路上に座り込み聞き入った。
DRSG「いいな~、なんか心にきちゃうぜ」
王「おまえ、黙って聴けよ~」
DRSG「元気でいろよ。何かあればすぐに連絡しろ。」
王「ああ。KYONによろしくな。彼女の蟹カレーは世界一だ。」
南千住の改札で二人は別れた。
その後の北関東アルミ。
社長の土田公麻呂、副社長の新田昭一は解任。
社長には、高田専務が昇格、緒万常務は専務に。
高田「うちにDRSGは必要だが・・・」
緒万「私もそう思いますが、無理ですよ日本じゃ。でも、彼の後継は育ってますから。」
高田「だれだ?」
緒万「福田君です。DRSGは自分のDNAを彼に伝えましたよ。」
その頃、
福田志郎は、15時に帰宅しゴルフスクールに。
福田「ようーし、”ハゲタカ北関東アルミ編打ち上げコンペ”では、110を切るぞ!」
「打つべし、打つべし、打つべし・・・・」
秘書赤木の新たな取締り対象は、福田であった。
彼女は言った。
「まだまだ、私が取り締まらないと・・・・」
(北関東アルミは、あなたの心の中にあります。)
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ところで、打ち上げゴルフコンペの参加者リスト
【北関東アルミ】
緒万雄土
加納浩二
福田志郎
【科学特捜隊】
インドネシア支部 ヨシンダ
タイ支部 スンギッタ
【アジア開発銀行】
緒万友里
【米国合衆国】
バラック・オハラ
【無所属】
Dr.Super-G
このコンペの参加賞は、これです。
皆様
このシリーズを読んでいただきありがとうございました。
映画「ハゲタカ」のセリフ、
「こんな時代だから、夢や希望を語るリーダーが必要なんです!」
大切です。
毎日、人身事故という名の鉄道自殺で列車ダイヤが乱れる日本。
年間自殺者約3万人。
これは、ひとつの市町村が消えてしまう数字です。
日本より貧しい国でも、こんなに自殺者は出ません。
「お金とは?」
「働くとは?」
「生きるとは?」
こんな質問を自身や周囲の人々に問い続けるリーダーが必要です。
この国のリーダーを選ぶ総選挙はもうすぐです。
私自身も問い続けています。
だから、「ハゲタカ 北関東アルミ編」を書きました。
あなたの会社でも同様なシーンがあるはずです。
夢や希望という理想に現実を近づける努力をしていきませんか。
私はあきらめません。
ハゲタカ 北関東アルミ編 第六回 「働くということ・・・」 [北関東アルミニウム工業]
北関東アルミの買収阻止のために帰国したDr.Super-G。
中国系巨大ファンド赤いアルミの目的が、
北関東アルミの買収ではなく、
同社が極秘開発中の科学特捜隊JET VTOL20XX用の特殊アルミ合金の技術情報だったことが判明。
それを知った王(ワン)に迫る危機。
だが、長年の友人 米国大統領バラック・オハラにより、王は無事保護された。
ただ、そんなことは表面化することなく、北関東アルミの買収の話は絶えなかった。
動揺する北関東アルミ。
DRSGは、そんな同社の動揺を抑え、業績を上げるため同社を訪れた。
追われるように去った北関東アルミ。
ともに裏の世界で闘う同志の王(ワン)と、この会社を訪れた。
出迎えたのは、社長の土田 公麻呂、副社長の新田昭一の迷コンビ。
土田「いやいや、なんの御用で・・・」
新田「そうそう、いまさら何でしょうかね・・・」
DRSG「あんたらには、用はない。今日はBBQに来ただけだ。」
同行の王とDRSGは、出迎えの福田志郎とBBQ場に向かった。
そこには、
現場の職長の山口元気、生産管理の今田トモヲ、
技術研究所の加納浩二、鈴本義郎ら多くの旧知の連中がいた。
新入社員の黒田 友二郎、秘書の赤木公子も。
みんなで焼きそばを食べていたとき、
山口がボソボソと話し始めた。
山口「あのさ、うちの子、まだ小さいんだよね。まだまだ、この会社で働いて、育てなきゃいけないんだ。あんたらは、エリートだ。この会社じゃなくても生きていける。でもな、俺たちみたいなやつらで、この会社は成り立ってんじゃないのか・・・俺はそう思うんだよ・・・」
王「・・・DRSGよ。俺たちだって、そんな労働者の子供だったよな。よくKLでその話をしたじゃないか。」
王の両親は、中国から米国に渡った移民だった。両親は身を粉にして働き、王に教育を与えた。王は奨学金で米国ブラウン大学を卒業後、マレーシアに渡り、DRSGと出合った。
DRSGも同様な境遇で育った。ドルショックの頃、6畳一間に家族4人が暮らすアパートで学歴の無い両親が解雇を心配する姿が忘れられない。作業服で会社に向かう父。ネクタイする職業にあこがれた子供時代であった。
DRSG「王よ、俺たちは忘れていたな。手を、足を動かして仕事することを。昔、KLで朝まで仕事したじゃないか。熱処理条件が、なかなか決まらなくてさ・・・大音響のコーランの中で。」
KLで二人は、アルミ合金の鋳造、圧延、熱処理等を自らの手で行った。熱帯の地で、汗だくになりながらの溶解・鋳造。特殊元素の添加による溶湯の爆発、熱処理条件を決める実験炉の不足、突然の停電による実験の中止等、さまざまな困難を乗り越え開発した特殊アルミ合金、それが、マレーシア初の国産旅客機に使用された。
実は、この合金をベースに開発したのが、赤いアルミが狙うJET VTOL20XX用の機体材料であった。
王「この会社を立て直そう。」
DRSG「さあ、やるか。久しぶりだ・・・」
赤木「やっと、仕事する気になりましたね。それでこそ、Dr.Super-G。やるときはやるんでしょ!」
福田「こんな時代だからこそ、僕たちには、夢や希望を語るリーダーが必要なんだ。この二人は、現場知ってる俺たちとやろうって言ってんだ。この会社のこと知ってるのは俺たちじゃん。山口さんちの子供の暮らしもかかってる。やろう!」
鈴本「あ~、あ~、あの~。JET VTOLの機体開発のスピンアウト技術は、省エネ風車に使えるんじゃないかと・・・でも、この開発は機密事項だったので・・・」
今田トモヲ「もう、今、デリバリーで一杯、一杯ですよ~、もう、営業のバカたれが・・・土曜も日曜もねーっすよ!」
新入社員の黒田は、こう言った。
「帰ってきてください、DRSG。リクルートの時、あの居酒屋で僕に言ったことは、本当なんでしょ。」
経営危機の北関東アルミ、設備過剰の日本の金属産業、技術の伝承問題、などなど。
抱える問題は多い。
しかし、それが仕事。
理想を現実に近づけるのではなく、
現実を理想に近づけづける。
そんな機運が北関東アルミに生まれつつあった。
しかし、DRSGには分かっていた。
もう、王や自分の時代ではないことを。
(北関東アルミは、あなたの心の中にあります。)
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ハゲタカ 北関東アルミ編 第五回 「王を助けろ!」 [北関東アルミニウム工業]
中国系巨大ファウンド”赤いアルミ”による北関東アルミの買収を阻止すべく、一人闘うDr.Super-G(以下DRSG)。
赤いアルミの真の目的は、北関東アルミの買収ではなく、
JET VTOL20XXの特殊アルミ合金の技術情報だった。
危機が迫る王(ワン)。
彼を助けるために、DRSGは電話をかけた。
その相手は、移動中の米国大統領、
バラック・オハラであった。
DRSG「あ、俺だ。100切ったかい?」
オハラ「いや、いや、それどころじゃ。娘のMISIAを風呂に入れなきゃならないなんかで、ゴルフやってらんない。ワイフのCHACOがうるさいんだ。」
DRSG「こないだの、プラハはよかった。ケネディー気取りだな。日本の反核団体は君が大好きさ。大いなる勘違いだろうが・・・」
オハラ「で、何だい? 今日は。 これからエアフォース1だ。」
DRSG「王が赤いアルミに狙われている。助けてくれ。」
オハラ「何だって! あいつ今、KLじゃないのか? 分かった。すぐに対応する。機上からもモニターする。 俺は、王から水煮魚を奢ってもらう約束あるんでね。」
オハラ大統領とDRSGは、
若い頃、東ヨーロッパで共に学んだ仲であった。
先日のプラハでの非核化へのスピーチは、
DRSGとの約束でもあった。
オハラの指示を受けたNSAは、
王の携帯電話から発する電波を探知。
王の救出と保護をシークレットサービスに依頼した。
大統領は、すぐに指示した。
その頃、王は、
ここで、
三ツ星フレンチを楽しんでいた。
そこへ、米国のシークレットサービスが急行。
王は、無事保護された。
収容先の六本木の米国大使館に急行するDRSG。
再会する二人。
DRSG「バカヤロウ、おまえ、殺されるところだったんだぞ!」
王「知ってるさ。あいつらは、JET VTOLの機体材料の情報が欲しいんだ。だから、潜入して阻止を計画したんだ。やつらの情報はこの中に入ってる。さあ、逆襲だ。」
DRSG「ごめんだね、それは俺たちの仕事じゃない。それは、オハラにやってもらう。」
DRSGは、王が出したICチップを米国大使館員(CIA)に渡し、こう言った。
「オハラによろしくな。クラブは5本で十分だ、次は天津に来いと伝えてくれ。」
こんな裏の闘いの一方で、
北関東アルミ買収の話がマスコミで取りあげられ、
従業員は不安の日々を過ごしていた。
DRSGは、王と一緒に北関東アルミへ行くことを決めた。
その目的は、同社の業績を上げるためであった。
しかし、その現場で見たものは・・・
(北関東アルミは、あなたの心の中にあります。)
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ハゲタカ 北関東アルミ編 第四回 「日本の進むべき道」 [北関東アルミニウム工業]
中国系巨大ファウンド”赤いアルミ”による北関東アルミの買収を阻止すべく帰国したDr.Super-G(以下DRSG)。
赤いアルミを率いる王(ワン)は、
学会の講演会で北関東アルミの買収を正式表明する。
王の講演のタイトルは、
「中国のアルミニウム産業の現状と将来」。
赤いアルミは、事前にその内容をマスコミ各社にリーク。
中国CCTV、CNN、BBC、NHK、そしてサンテレビまで駆けつけた。
王は、北関東アルミを買収するその意義を説明した。
王の発言から・・・・
「北関東アルミをTOBにより買収する。」
「先日の某アルミ精錬会社の買収と本件をリンクさせ、シナジー効果により、自動車用アルミ材料の徹底したコストダウンを図る。自動車の軽量化による環境ビジネスだ。すでに、中国の自動車メーカーにビジネススキームを提案済みだ。」
「日本市場の閉鎖性を打破する。一顧客との取引仕様に縛られず、コストミニマムの仕様を提案していく。世界で勝負できるアルミ会社に変える。」
「日本人は、みんな同じことをやる。買収したら不採算部門を閉鎖する。選択と集中だ。」
「ビジネスとは、利益構造を創ること。金を儲けて何が悪い!日本人の甘えの構造をぶっ壊す!」
「日本のアルミ技術は、アメリカのコピーだ。それを中国がコピーして何が悪い。」
「JIS規格はアメリカの規格。私たちは中国規格CISを作る。」
「買収に成功したら、ボードメンバーの3/4は中国を含む外国籍。社内の公用語は、英語もしくは中国語。」
・・・・・・
会場には、アルミメーカー各社の幹部が出席していた。
場内は騒然。
中国CCTVは夕方のニュースで速報、
「日本を買い叩け!」、
韓国KBS-TVは、
「落日の日本」、
CNNは、
「Red fund invader to Japan」、
BBCは、
「Red Aluminum」
そして、サンテレビは、
「ニュースフラッシュ、北関東アルミって?」
と放送された。
北関東アルミの
社長 土田公麻呂、副社長の新田昭一の迷コンビは、パニック状態であった。
DRSGと会場にいた福田志郎は、
「結構、言いたいこといいますね。私だってそのくらいのこと知ってますよ。でもね・・・」
DRSG「そこだよ、この国の限界は。この講演が茶番だって、分からないのか?君は。」
福田「茶番? だって、これって買収の正式表明でしょ?」
DRSG「今、この時間も王の部下が裏で動いてるんだよ。本当の目的のために。それを王自身が知ってるかどうかだって、疑わしいもんだ。」
福田「じゃ、王さんは踊らされているだけ?」
DRSG「そう、北関東アルミなんかどうだっていいのかもよ。赤いアルミの真のボスは。そいつは、中国政府でもない第三勢力だ。」
福田「えっ・・・・、そうなんですか。じゃ、私たちどうすればいいのでしょう。」
DRSG「今、緒万君が内閣情報センターで赤いアルミの真の目的についてブリーフィングを受けているところだ。本件は、対テロ作戦と同じ行動計画に基づいて各国は動いている。お役所仕事だがね。」
その頃、常務の緒万は、赤いアルミの真の狙いは、科学特捜隊(SSP)のJET VTOL20XXに使用される特殊アルミ合金の技術情報だと知らされていた。
アルミ会社の買収劇に隠れた国際的陰謀。
なぜ、王がこの陰謀に巻き込まれたのか?
DRSGが北関東アルミを支援していることを知った赤いアルミは、突然王を殺そうとする。
危機が迫る王、それを察知したDRSG。
王を助けなければ・・・
同じ境遇で育った二人。
貧しいながらも、学び、夢を追い続けた二人。
傍流の仕事からスピンアウトした二人。
DRSGが、王を助けるために電話した先は・・・・
(北関東アルミはあなたの心の中にあります。)
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ハゲタカ 北関東アルミ編 第三回 「赤いアルミ 王との再会」 [北関東アルミニウム工業]
中国系巨大ファンド”赤いアルミ”による北関東アルミの買収を阻止すべく帰国したDr.Super-G(以下DRSG)。
王が率いる中国系巨大ファンド”赤いアルミ”は、
中国系オーナーの超高層ビルに事務所を構えた。
買収阻止のためにDRSGに提供された事務所は、
その高層ビル近くの雑居ビル。
北関東アルミ専務 高田のケチは相変わらずであった。
事務所には、秘書の赤木公子が待っていた。
赤木「おそようございます。PCはこの中古を使ってください。昼食は、低カロリー弁当一個。そして、どこか行くときは、必ず私に連絡してください。以上は、昔と一緒ですね。 」
DRSG「どうも、すいませんね~。また、よろしくお願いしますわ。今晩、うなぎどう?」
赤木「うなぎ? それどころじゃないでしょ。 もう、隣のビルの王さんから会いたいと連絡ありました。今晩、新大久保の韓国料理ペーさんの店で”チムダック”を食べようと。」
DRSG「やっぱりな、そう来ると思ってたよ。一緒に来る?」
赤木「いいえ、行きません。明日、子供の授業参観なんで。」
DRSG「あっそ。じゃ、福田君を呼ぼうっと。。」
赤木「あ~、そうやってまた、若者を深みにはめるんだ。やめてくださいよ。若い福田さんをあんな中国系ファンドなんかに近づけないで!」
DRSG「いや、彼は将来、北関東アルミの役員になる男だ。今から、こういう世界を知っていたほうがいい。俺は、ずっと裏街道だからよくわかる。」
その晩、DRSGは、福田志郎と韓国料理屋で赤いアルミの王を待った。
王は、指定の時間に現れた。
王「おっ、久しぶり。元気か? 100切ったか?」
DRSG「あたりまえよ。でも、110」
福田「はじめまして、福田です。」
王「若いね~、私とDRSGが初めて会ったのも君くらいの歳だった。」
チムダック
三人はチムダックとビールを楽しみ、
買収の話はまったく出なかった。
福田「買収の話、しなくていいですか?」
DRSG「急ぎなさんな。ところで、来週の学会で王、君は講演するね。お題は、・・・?」
王「中国のアルミニウム産業の現状と将来」
DRSG「そこで、正式表明するんだろ。北関東アルミの買収を。TOBを仕掛けるのか?」
王「秘密ね。」
福田「私、今度の学会で発表するんですよ。でも、王さんの方が刺激的かも。経済誌やTVとかも来ちゃうんでしょ?」
DRSG「もう、それは王が手配済みだろ。中国CCTV、CNN、BBC、NHK、神戸のサンテレビまで来るだろうよ。」
日本の学界。
その閉鎖性と事なかれ主義。
重箱の隅を突っつく研究に時間を費やし、
オリジナリティーを生み出さない。
お手盛りの表彰・顕彰制度。
そんな状況に嫌気をさして、
DRSGの心は学会、いや学術業界から離れていった。
その学会の講演会で、
王は、日本の金属メーカー、北関東アルミの買収を正式表明する。
これは、赤いアルミの宣戦布告であった。
(北関東アルミは、あなたの心の中にあります)
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ハゲタカ 北関東アルミ編 第二回 「赤いアルミとは・・・」 [北関東アルミニウム工業]
中国系巨大ファウンド”赤いアルミ”による北関東アルミの買収を阻止すべく帰国したDr.Super-G(以下DRSG)。
盟友で北関東アルミ常務の緒万雄土の娘 友里から、至急会いたいとのメール。
友里は、アジア開発銀行の国際公共財開発専門官。
今日は、いつものシンガポールのラッフルズホテルではなく、
なんと、池袋の中華屋「永利」。
ここで待ち合わせして、
永利へ。
デザートを食べながら、
友里「北関東アルミの買収阻止のこと、パパから聞いた。そこで、赤いアルミの王(ワン)をうちの極秘データベースで調べたの。そしたら、おじちゃんと王のKL(クアラルンプール)時代のことも書いてあったわ。それは、いいとして・・・」
DRSG「・・・」
友里「王は、中国政府とも関係が深いわ。なぜ、KLから北京に渡ったのか? 彼は、中華系だけど、中国生まれではないのにね。」
王とDRSGは、KLで国産旅客機のアルミ部材の開発を一緒にやった仲だった。
二人は、多くの困難を乗り越えマレーシア初の国産旅客機の開発をやり遂げた。心底語り合い、食べ、飲み、遊んだ仲であった。
そんな王が、中国系ファウンドをバックに北関東アルミの買収を図っている。
DRSG「私は、王のことをよく知っている。彼も私のことをよく知っている。」
友里「今回の買収の件、日本政府も巻き込んで大騒ぎになるかも。」
DRSG「ならないね。」
友里「なぜ?」
DRSG「私と王が、裏で闘うから。本当の闘いは、見えないんだよ。君のパパもそれを知っている。だから、私を呼んだんだ。」
友里「そうか、じゃ、私も裏にまわろうかな~」
DRSG「やめときな、私や王のように、君も極秘ファイルに載っちゃうぜ。」
友里「じゃ、私は何をすれば・・・」
DRSG「早く婿さん探しな。緒万君も早くおじいちゃんになって、引退したいんだよ。 今晩、私は、緒万君と高田専務に会うんだ。いつものところでね。」
その晩、
DRSG、北関東アルミ専務 高田邦彦、緒万常務は、いつもの日本料理屋に集まった。
久しぶりの刺身
そして、鮟鱇鍋。
非常に美味しかった!
DRSG「俺、王に会うよ。彼も会うと思うよ。今は、北関東アルミの社員じゃないけど。」
高田「悪いな、いつも、こんな役回りで。。。」
DRSG「うち、いや、御社はどうやって買収を回避するんだ? 日本政府、経済産業省の方は押さえてあるんだろうね。」
緒万「それは、私がやっています。次官の別居洋一郎氏に先日話をしました。別居さんは、日本の金属産業の国際競争力を上げるために、再編したいと言ってました。別居さんがDRSGにこれを渡してくれと・・・」
DRSG「戻れってことか・・・」
高田「何だそれ?」
緒万「知らないんですか? 科学特捜隊(SSP)の流星バッチですよ、いいな~。」
DRSG「現在、極秘開発中のJET VTOL20XXに使われる特殊アルミ合金。これは、北関東アルミでやってるんだよ。君たちは知らないはずだ。技術研究所の鈴本義郎君が早稲田の鋳物研究所の頃からやってるんだよ。」
高田「じゃ、うちが買収されるとその技術情報が中国に流れるということか・・・・」
緒万「SSPは中国支部だってあるじゃないですか。。。」
DRSG「国際機関であるSSPではなく、その他の勢力にJET VTOL20XXの技術が流れることを危惧してるんだよ、日本政府は。いや、中国政府も。」
緒万「今回の買収は、ただの金儲けではないな。何か、もっとやばそうな・・・」
高田「ところで、DRSG。あなたはうちの社員ではない。当社拠点を使えないので、事務所を用意した。自由に使って欲しい、秘書には昔のよしみで赤木君を用意した。」
DRSG「ありがとう。赤木君ともひさしぶりだな~。明日、事務所に行くよ。」
高田専務が用意した事務所は、なんと、赤いアルミの王が事務所を構える中国資本がオーナーの高層ビル近くの雑居ビルであった。
また、ケチりやがって。。。。
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ハゲタカ 北関東アルミ編 第一回 「今、そこにある危機が見えない」 [北関東アルミニウム工業]
2008年10月。
100を切れないゴルフ三昧の日々から、日本に5年ぶりに帰国。
目的は、かつて、追われるように去った北関東アルミを中国系巨大ファンド”赤いアルミ”による買収から守ること。
かつての盟友 常務の緒万雄土の依頼だった。
Dr.Super-G(以下、DRSG)は、
北関東アルミの現状を知るために、
同社ではなく母校早稲田大学を訪れた。
(本文とは関係ありません)
新卒学生向けの技術セミナーが開催されていた。
各社の人事、研究開発担当者が集まり、
早稲田の学生を確保しようと、OB会が主催していた。
もちろん、北関東アルミも自社の技術開発事例のプレゼンをしていた。
会場には、DRSGから博士号の剥奪を画策した佐藤名誉教授やの吉橋准教授の姿があった。
佐藤「よくもここに、来れたもんだ!」
DRSG「まだ、生きていたのですか。晩節を汚さないように。」
・・・・一触即発状態に割りに入ったのは、
DRSGの友人でもあり、師匠の中川名誉教授であった。
中川「二人とも、場所柄を考えろ! 学生のための技術セミナーだ。次は、北関東アルミのプレゼンだ。静かにしろ!」
北関東アルミのプレゼンをしたのは、かつての部下、加納浩二だった。
加納のプレゼンは、すばらしく、その他の参加企業の誰よりもわかりやすかった。
DRSGは、仕事を通じて加納にプレゼンの極意を教えた。それが、受け継がれていたのだった。
加納「お久しぶりです。私が早稲田でプレゼンなんて、思いもしなかったです。」
DRSG「いやあ、感動した。わかりやすかった。早稲田の授業よりわかりやすい。学生の人気も上がるんじゃないか。」
そんなとき、後ろから声がかかった。
「あっ あ~、また、何か大騒動が起きそうですね!」
加納の部下、福田志郎だった。
DRSGとは、よくBBQをやった間柄であった。
若手エースの福田は、リクルーターとして人事部から信頼され、多くの優秀な学生を入社させていた。
福田「緒万常務から聞いています。うちを助けてくれませんか。中国系ファウンド赤いアルミの王って人、よく知ってるんでしょ? 昨年、入社した黒田君もあなたの帰りを待っています。」
会場内で早稲田のOB連中から突き刺さるような視線の中、
DRSGは、加納、福田に救われた。
DRSG「で、どうなんだい、北関東アルミは?」
加納「今晩、みんなで飲みに行きませんか? これがうちの息子です。おかげさまで、早稲田に今年入りました。 息子は、昔からあなたに会いたがっていました。いただいた万年筆で早稲田の願書を書いたんですよ。」
その晩、西早稲田の居酒屋「源兵衛」で北関東アルミの危機を知ることになるのであった。
同席した中川名誉教授(いかりや長介似)は、加納、福田にこう言った。
「お二人さん、こいつ(DRSG)は、本当に世渡りが下手だ。学生の時からだ。でもな、こいつは、やるときはやる男だ。スキーもゴルフそうだった。こいつを使いこなせないんだ、日本は。あんたら、使いこなしなさいよ、こいつを。」
中川は大学における教養教育の重要性を説き続けている教員であった。学生とともに実験をし、日本やワセダの行方をよく論じていた。DRSGのコアの部分は、中川から受けついだものだった。
久しぶりの日本の居酒屋。
しかも、西早稲田。
楽しい夜であった。
そこに一通のメールがDRSGの携帯に。
緒万雄土の娘、友里からだった。
「明日至急、池袋の中華屋で会えませんか?」
マニラのアジア開発銀行に勤務する友里。
「何だろう!いつものシンガポールのラッフルズホテルではなく、池袋の中華屋だなんて」
なぜか、心躍るDRSGであった。
(北関東アルミは、あなたの心のなかにあります)
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特報 ハゲタカ 北関東アルミ編 [北関東アルミニウム工業]
「今、そこにある危機が見えない」
「100切れないゴルフ三昧のDr.Super-G」
「中国系巨大ファンド赤いアルミの王(ワン)によるTOB」
「北関東アルミの買収を阻止してくれ!」
「世渡り下手のDr.Super-G」
「池袋の中華屋 永利」
「極秘ファイルの王とDr.Super-G」
「南千住のうなぎや 尾花」
「本当の闘いは見えない」
「JET VTOL 20XXの開発情報」
「日本の学界、市場の閉鎖性」
「選択と集中」
「ビジネスとは利益構造を創ること」
「日本人の甘えの構造をぶっ壊す!」
「JISではなく、CIS(中国工業規格)」
「茶番の買収表明」
「夢を追い続けた赤いアルミの王(ワン)とDr.Super-G」
「王に迫る危機」
「米国大統領 バラック・オハラの友情」
「日本の進むべき道」
「あんたらエリートは、他でも働ける。でも、俺たちはここで働くしかないんだ!」
「こんなときだからこそ、現実を理想に近づけるリーダーが必要」
「路上のソリスト」
「受け継がれるDr.Super-GのDNA」
ハゲタカ 北関東アルミ編
近日公開予定
(北関東アルミはあなたの心の中にあります。 )
ハゲタカ 北関東アルミ編予告 [北関東アルミニウム工業]
世界同時不況
100年に一度の不況
雇用不安
リーマンショック
年越し派遣村
サブプライムローン
格差社会
年金不安
Dr.Super-Gは、北関東アルミ工業で技術研究所所長として材料開発をリードしていたが、母校早稲田大学で開かれた「博士号剥奪査問委員会」での大立ち回りのあと、日本の学術業界の相変わらずの閉鎖性に絶望。北関東アルミを辞し、東南アジアの某国でゴルフ三昧の生活をしていた。
あるとき、ゴルフ場に、盟友 緒万雄土が訪れた。緒万は、北関東アルミに対する中国系巨大ファンドの買収を察知し、この危機を救って欲しいとのこと。
この巨大ファンドは、豊富な資金力をバックに設立された中国系ファンド。背後には、中国政府の影も。そのリーダーは、”赤いアルミ”の異名を取る王(ワン)。王は、北関東アルミに買収を仕掛け、Dr.Super-Gに真っ向から戦いを挑む。この王は、かつて、アジアの某国で一緒に”王様ゲーム”に興じた仲だった。
運命的に出会うDr.Super-Gと王、二人の異端者。
自らの出自を隠し、
アジア各国で特殊作戦に身を投じてきた二人。
「日本の金属素材メーカーが買収される」という未曾有(みぞう)の買収戦争。
日本の金属産業、それに関係する学術業界、母校早稲田大学を巻き込み壮絶なDr.Super-Gの闘いがはじまる。
本当に大切なものは何か。
国の工業力とは?
大学の教養を支える志とは?
Dr.Super-Gの両親の人生が重なる北関東アルミ社員のしあわせは?
彼は、残された人生の時間で、この答を出そうと、王による北関東アルミ買収を阻止すべく、日本に帰国した。
だが、そこで待ち受けていたのは、
「北関東アルミは救うに値する会社か?」という疑問だった・・・・
(北関東アルミはあなたの心の中にあります。)