ハゲタカ 北関東アルミ編 第二回 「赤いアルミとは・・・」 [北関東アルミニウム工業]
中国系巨大ファウンド”赤いアルミ”による北関東アルミの買収を阻止すべく帰国したDr.Super-G(以下DRSG)。
盟友で北関東アルミ常務の緒万雄土の娘 友里から、至急会いたいとのメール。
友里は、アジア開発銀行の国際公共財開発専門官。
今日は、いつものシンガポールのラッフルズホテルではなく、
なんと、池袋の中華屋「永利」。
ここで待ち合わせして、
永利へ。
デザートを食べながら、
友里「北関東アルミの買収阻止のこと、パパから聞いた。そこで、赤いアルミの王(ワン)をうちの極秘データベースで調べたの。そしたら、おじちゃんと王のKL(クアラルンプール)時代のことも書いてあったわ。それは、いいとして・・・」
DRSG「・・・」
友里「王は、中国政府とも関係が深いわ。なぜ、KLから北京に渡ったのか? 彼は、中華系だけど、中国生まれではないのにね。」
王とDRSGは、KLで国産旅客機のアルミ部材の開発を一緒にやった仲だった。
二人は、多くの困難を乗り越えマレーシア初の国産旅客機の開発をやり遂げた。心底語り合い、食べ、飲み、遊んだ仲であった。
そんな王が、中国系ファウンドをバックに北関東アルミの買収を図っている。
DRSG「私は、王のことをよく知っている。彼も私のことをよく知っている。」
友里「今回の買収の件、日本政府も巻き込んで大騒ぎになるかも。」
DRSG「ならないね。」
友里「なぜ?」
DRSG「私と王が、裏で闘うから。本当の闘いは、見えないんだよ。君のパパもそれを知っている。だから、私を呼んだんだ。」
友里「そうか、じゃ、私も裏にまわろうかな~」
DRSG「やめときな、私や王のように、君も極秘ファイルに載っちゃうぜ。」
友里「じゃ、私は何をすれば・・・」
DRSG「早く婿さん探しな。緒万君も早くおじいちゃんになって、引退したいんだよ。 今晩、私は、緒万君と高田専務に会うんだ。いつものところでね。」
その晩、
DRSG、北関東アルミ専務 高田邦彦、緒万常務は、いつもの日本料理屋に集まった。
久しぶりの刺身
そして、鮟鱇鍋。
非常に美味しかった!
DRSG「俺、王に会うよ。彼も会うと思うよ。今は、北関東アルミの社員じゃないけど。」
高田「悪いな、いつも、こんな役回りで。。。」
DRSG「うち、いや、御社はどうやって買収を回避するんだ? 日本政府、経済産業省の方は押さえてあるんだろうね。」
緒万「それは、私がやっています。次官の別居洋一郎氏に先日話をしました。別居さんは、日本の金属産業の国際競争力を上げるために、再編したいと言ってました。別居さんがDRSGにこれを渡してくれと・・・」
DRSG「戻れってことか・・・」
高田「何だそれ?」
緒万「知らないんですか? 科学特捜隊(SSP)の流星バッチですよ、いいな~。」
DRSG「現在、極秘開発中のJET VTOL20XXに使われる特殊アルミ合金。これは、北関東アルミでやってるんだよ。君たちは知らないはずだ。技術研究所の鈴本義郎君が早稲田の鋳物研究所の頃からやってるんだよ。」
高田「じゃ、うちが買収されるとその技術情報が中国に流れるということか・・・・」
緒万「SSPは中国支部だってあるじゃないですか。。。」
DRSG「国際機関であるSSPではなく、その他の勢力にJET VTOL20XXの技術が流れることを危惧してるんだよ、日本政府は。いや、中国政府も。」
緒万「今回の買収は、ただの金儲けではないな。何か、もっとやばそうな・・・」
高田「ところで、DRSG。あなたはうちの社員ではない。当社拠点を使えないので、事務所を用意した。自由に使って欲しい、秘書には昔のよしみで赤木君を用意した。」
DRSG「ありがとう。赤木君ともひさしぶりだな~。明日、事務所に行くよ。」
高田専務が用意した事務所は、なんと、赤いアルミの王が事務所を構える中国資本がオーナーの高層ビル近くの雑居ビルであった。
また、ケチりやがって。。。。
(北関東アルミはあなたの心の中にあります)
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