世界初のインスタントラーメンは、日清食品の創業者安藤百福さんが発明、1958年に「チキンラーメン」として発売された。

上の写真は、発明当時を再現した「研究小屋」と安藤さん。

 質素な設備ですね。

でも、必要なものはすべてそろっている、無理・無駄がない実験小屋です。

開発当初と比較すると、まったくちがってるのではないでしょうか。実験が上手くいくにつれて、その設備も洗練されてくるのです。

新しい開発をする場合、その当初、実験設備や手法は、まずしいものです。研究の進行とともに、設備や手法が充実してきます。


これは、私が15年前、自作した溶融鉄合金の表面張力を測定するオリジナルな装置です。圧力センサー以外はすべて廃物利用。捨てられたパソコンを改造してデータロガーにしました。

 

この作業台は、表面張力を測る器具を自作するところ。すべて廃物利用ですが、必要なものはすべて揃っているし、無理・無駄はありません。インスタントラーメンの研究小屋に似てるでしょう。

こういうことを学ぶ機会に恵まれない最近の学生諸君は不運ですね。彼らは、設備の整った研究室に憧れちゃいますから。でも、そんな研究室入ったって、装置に使われちゃうんだぜ!

会社の研究開発でも同様。その会社のその時のメインの研究をやりたがる新入社員が多いね。ほとんど場合、新入りの活躍の場はなく、使われちゃっておしまい。